エンジニアのメンタルヘルスってどうなの?大丈夫、君ならきっと立ち直れる!

みなさん、こんにちは!

今回は、エンジニアを語る以上、避けて通るわけにはいかないメンタルヘルスについてお話しします。

こんなこと言うと・・・

せっかくエンジニアになっても病むのが確定なら諦める!

と思われるかもしれません。

たしかに、IT企業の中ではいわゆるブラックな環境のところがまだ多いと言わざるを得ず、
早朝出社、終電間際退社かつ放置プレーという苛烈な労働環境を改善しない企業もまだまだ多いと聞きます。
社会問題となって露見したものの、昔からの企業は体質が邪魔をして改善したくともできないとも。

スタートアップなど割と新しめの企業はこのあたり敏感で働きやすさを考慮している印象があり、
ノー残業デーに有給消化義務、また時短勤務や子育て休暇など女性向けのサポートが手厚いところも多いですね。
最近では、ほとんどのIT企業がリモートワークを推進しているのではないでしょうか。

レガシーな老舗企業に対して、対応に身軽だからなのかもしれません。

これは政府が掲げる働き方改革が浸透しつつあるとも思われます。

働く方の置かれた事情に応じて、多様な働き方を選択できる社会を実現することで、成長と分配の好循環を構築し、働く人一人ひとりがより良い将来の展望を持てるようにすることを目指します。

https://www.mhlw.go.jp/hatarakikata/point.html

実際僕がフリーランスとして参画させていただいている企業でも、

  • 勤務時間が規定の時間を超過していないかチェックしている
  • 業務に支障のない範囲であれば休暇取得は自由
  • ハラスメントなどあった際のエスカレーション(報告)先がある
  • 定期的に、上長と1on1で勤務状況などを相談する場が設けられている

など、雇用形態問わず働きやすい環境を整えてくれているため、環境に不便を感じたことはありません。
以前は派遣いじめや外注いじめなど耳にしましたが、今後は過去の話になっていくのでしょう(だといいな)。

なんか辛そうに見えないだけど、メンタルヘルスについては想像で話すの?

・・・って、思うじゃないですか。

実は、メンタルズタズタにされて病院通いまでしました(_ _|||)

それでは、僕がエンジニアになってメンタルをやられ、持ち直していくまでを紹介していきます。

目次

メンタルヘルス崩壊への道

その兆候

それまで僕は、小さなつまづきで思い詰めたり孤独で塞ぎ込んでしまうことはありましたが、
病院で治療が必要なほど重度のメンタルヘルス疾患者だと自覚したことはありませんでした。
いま思えば、それこそが発端だったのですが、ただの癇癪の一種だとしか思っていませんでした。

エンジニア転職して初めての企業でそれは起きました。

その企業は広告代理店で自社のポータルサイトを持っていました。
開発職として採用された僕が担当したのは、サイトのちょっとした更新や管理画面からのデータ入稿
求人項目には「ホームページ制作」とありましたが、新規開発案件はひとつもありませんでした。

初めはエンジニア転職できた喜びで経験のために必要な時期だと割り切れましたが、
技術面で加速度的に進歩していく業界に取り残されてしまうのではと次第に焦り始めます。

このままだと、何も実績を残せないまま埋没していってしまう

かと言って、どうしたら良いか答えを出せず悶々とした日々を送りました。
もともと抱え込んでしまう性格のため、鬱憤はどんどん蓄積していきます。
この頃から生活のリズムが崩れだし、夜遅くまで起きていて遅刻する日も多くなっていきました

さすがにどうしようもなくなって、思い切って社長に相談を持ちかけました。
この社長は度量が広く、気さくに話を聞いてくれる人だったので、親身に相談に乗ってくれました。
では自社サイトを作ろうということになり、それに集中することで精神は持ち直しました。

まるで駄々っ子ですが、自己弁護すると、
自分が求めている環境と現場の空気にギャップがありすぎました
エンジニアとして高みを目指したいという気持ちと、現状維持的で発展的志向のない現場に半ば失望していたのです。

完全に思い上がりですが、理想論者すぎる僕も良くなかった(; ̄ー ̄)ゞ

紆余曲折を経てサイトは完成。
コンテンツを追加更新していくのみとなった段階で、事は起きました。

共同制作者としてコンテンツ用の画像とデータを用意してくれる人たちがいたのですが、
更新手順の取り決めを守らない一方的な更新をし、サイトのコンセプトを毀損しかけます

何度注意しても「わかった、わかった」と笑って返すだけで改善しようとしません。
一緒に食事したりする仲で関係は悪くなく、それだけに強く言い出せずストレスは溜まる一方。

そして、ついに僕は爆発しました

何度目かの注意で、それでも笑って誤魔化そうとする彼にもう我慢の限界を超えました。
それまでにないくらい感情が暴発して取り乱し、その後数日出社することすらできませんでした

結局、立ち直ることができずそのまま退社。
社長にお詫びのメールを送った際、「病院に行ったほうがいい」と返ってきました。
どれほど取り乱したのか記憶になかったので、ショックで職探しする気力は出ませんでした

ついに心療内科にかかる

退職後、1ヶ月くらいは寝たきりのような生活をしていたと思います。
ショックで放心状態になったとは言え、生まれて初めて受ける世間の荒波に押し返されただけだ。
世間に揉まれていない、丸腰での真っ向勝負に敗れただけなのでカッコ悪いことこの上なし。

毎日こんなことばかり考えて完全に後ろ向きになっていましたが、生活していかないといけません。

次の就職が決まるまで数ヶ月かかりましたが、今度は蓄えもあり切迫感はありませんでした。
(決まってからアメリカ旅行をするくらい金銭的にも精神的にも余裕がありました)

今度は受託請負型のウェブ開発会社。
要するに、他の企業から案件を取ってきて代理でウェブサイトやアプリを開発する企業です。
(入社時は、自社でゲームを作ると言っていましたが完全に釣り文句でした)

ここでは開発からディレクション、マネジメントまで、さまざまな立場を経験させてもらいました。
忙しくはありましたが、社会人になって初めて仕事が楽しいと思った時期でもありました。
同僚や取引先から信頼を得ていたし、何より新しいことに挑戦できることに充実しきっていました

しかし、斜陽は訪れました

僕の評価が上がるにつれ、営業がどんどん案件を獲得してきます。
仕事量が増えることもそうなのですが、僕がスキル的にできないものも多くあり、混乱し始めました。
同時期に入ってきた新人は、僕よりスキルがあり、しかも反りが合わない

一度にいろいろなことが出来し、どうしたらいいかわからず雁字搦め状態。
周りは「○○さんならできるよ!」と言うだけで、僕の期待は過度になっていくだけ。
できないことをできないと言えず、仕事を新人に奪われるのではという恐怖も生まれました。

前の職場で爆発した記憶が頭をよぎりました

どうしようもなくなり、僕はその日、初めて無断で会社を休みました
後で聞いたら、連絡がないことにみんな心配してくれていたようでしたが、それどころではありませんでした。

僕は、近所の心療内科に行っていました
心療内科や精神科には偏見があり人生の落伍者が通うところというイメージがありましたが、
もうそんなこと言ってられないほど追い詰められていました。

駆け込み寺でした。
一切のプライドや偏見を捨て、少しでも評判のいい近所の心療内科を予約。
病院には滅多にかからないほど丈夫なほうですが、メンタルだけはどうしようもなかったのです。

診療の内容は、先生が僕の状況を聞いて、心の持ち方をアドバイスするというもの。
また心理検査を基に、僕がどういうタイプの人間か割り出し、適切な行動を促すこともしました。
最後に精神を安定させる粉薬を処方して終わりです。

正直、拍子抜けでした
話すだけ話して先生は基本聞くだけなので、心境が劇的に一変することなどなかったのですから。

結局のところ、心療内科に通ったところで状況は目に見えて改善しませんでした
処方された精神安定の薬を飲めば、一時的には楽になりますが、しばらくすると元通り。
良くならない苛立ちが周りとの齟齬を生み始め、最終的に逃げるように退職してしまいました。

いま思えば、社会人として最低の辞め方でした。
そのことを心療内科の先生に言うと、意外な答えが返ってきました。

それでよかったんですよ。あなたはひとつのことにこだわりすぎるんですよ。

一瞬、きょとんとしてしまいました。

それまでの僕の法則では、始めたことは最後までやり通すことでした。
ですが、振り返ってみれば、最後まで完璧にやり通したことなんてひとつもない
どれもキリのいいところで打ち切って次に移っている。

先生はそのことをわかっていたのか知りませんが、
心の底からホッとしたような優しい顔をして僕に笑顔を見せてくれたのです

僕は、気づかないうちに泣いていました。
生まれた時以来ではないかと思うほど、嘘偽りのない熱い涙を止めどなく流していました。

そういえば、他にも先生に言われたことがありました。

  • どうしてそんなに急いで自分を置いてきぼりにしようとするのですか?
  • 周りはあなたのことをそんなに気にしていませんよ。
  • そんなに完璧にしなくていいんですよ。少しくらい迷惑かけたっていいんですから。
  • あなたの気にしていることは絶対に起きませんから

そつなくこなすことを曲解していて、無理をしていたのだと思います。
それがわかった途端、自分がいかに堅苦しく生きていこうとしていたのか理解しました。
辞められないと決めつけて自分で自分の首に縄を縛り付けていたのです。

辞め方は最悪でしたが、先生のひと言でひと区切りつけることができました。

自分には味方がいないのではなく、排除していたことに気づきました(´∵`)

エンジニアの暗部に嵌まり込む

次の職場は、割とすんなり決まりました。
超大手IT企業傘下のゲーム制作会社で、担当したのも看板の超ビッグタイトル
ポテンシャル採用ではありましたが、エンジニアとしてついにここまで来たかと感慨も深かったです。

ただ、ジョインしてから戸惑ってばかりでした。
知らない技術、巨大なソースコード、細分化されたワークフロー、広すぎるオフィス・・・。
頭に入ってくる情報量の多さについて行けず、エンジニア新人に逆戻りした気分になりました

オフィスの広さや就業人数の多さには次第に慣れていきました。
ですが、技術レベルの高さになかなかついて行けません。
環境構築からしてうまくいかず、周りを失望させているのではないかと焦る毎日。

加えて、人間関係もうまくいきません。
エンジニアは個人プレー気味で、他と比べエンジニアの島だけ博物館のようにしーんとしていました。
入ったばかりの新人と言えど容赦なく放置。

こういう空気に飲まれやすい僕は完全に萎縮してしまいました

それでも、与えられたタスクを停滞させるわけにはいきません。
しーんとして声がよく通るだだっ広いオフィスの真ん中で、
勇気を出して「すみません、ちょっといいですか?」と隣のエンジニアに助けを求めました。

優しい人でしたが、たびたび声をかけられるので迷惑そうでした。
申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、わからないので聞くしかありません
これはどの業界でも言える常道なのですが、相手の顔色を伺う僕の気の弱さが災いします

環境のせいにはできませんが、自分には荷が重いのではないかと感じ始めます。
プレッシャーに打ち勝てず、朝起きるのが辛くなり休みがちに
心療内科の先生にも相談し、期間を定め、とりあえず一年を目標にすることとしました。
この頃から、処方される薬も強めのものになっていきました。

ゲームなのでことあるごとにイベントがあり、大小のアップデートがあります。
締め切りが決まっているので絶対にそれまでに実装、デバッグ含め完了していないといけません。
自然と、帰る時間が定時を超え終電間際に、そして週末も出社するようになっていきます。

そんな中、自分の体に異変が起きていることに気づきました
後頭部、首の近くが円形脱毛症になっていたのです。
明らかにストレスが原因ですが、ここまで溜め込んでいたことに改めてゾッとしました。

年末年始、春の大型アップデートもこのような感じでの勤務が続きました。
その頃には、1日で仕事が終わらず、夜中に2時ごろまで働いてタクシーで帰宅
全身脱力感に襲われ、円形脱毛症どころか、すべての髪が抜けてしまうのではないかと思うほどでした。

結局のところ、自分の力不足。エンジニアとして以前に、人間として未熟でした

この会社はたしかに実力主義で弱肉強食な世界でしたが、
どうしようもなくなったら周りに頼ればきっと助けてくれる」という風土がありました。

僕が体調を崩し数日休んだ時も、他のエンジニアが巻き取って片付けてくれていた。
ドライな雰囲気に流されて意固地にならず、助けを求めれば応じてくれたのです。
共同生活を営む人間の本性に反して、個人プレーに徹していたのは自分だったことに気づきました。

しかし、時すでに遅しでした。
薬を飲んでも飲んでも、不安が津波のように押し寄せてくる始末

春を迎えた頃、全身が粟立つような不快感に襲われ、数日欠勤。
いくらか持ち直して出社した時、その足で人事担当者を捕まえて、退社を伝えました。
一年持ちませんでした。

落ち込みました。もうエンジニアとしてやっていけないのではと
先生にそれを伝えると、「あなたは自分で自分を守ったんですよ」と言われました。
素直に受け入れられませんでした。ポジティブになれないほど自己嫌悪が酷かったからです。

誰に何を言われても受け付けられず、でも救済されたい矛盾した気持ちは形容しがたく、
しばらく自分の殻にこもって外部からの情報を絶つことで安穏を貪るようになってしまいました。

こうして僕は廃人になる一歩手前まで堕落しました(ノД`;)

まとめ:メンタルヘルス崩壊を経験して

その後、僕は現在に至るまでエンジニアを続けていますが、安定して勤務できています
薬は、感情の起伏が起きた時に頓服で飲んで気持ちを落ち着かせているくらい。
病院には定期的に通っていますが、薬の処方と近況報告をするだけで、緊急的なものではなくなりました。

メンタルは完全に回復したとは思いませんし、乗り越えたとも思っていません。
その対処法がわかってきたということに尽きます。

心療内科の先生との会話の中で、焦りすぎて余裕を持たない傾向にあることがわかったので、
かつて学生時代や20代の頃に熱中していたことを再開してみることにし
さらには仕事への取り組み方も見直すことにしたのです。

詳しくは別の記事で話そうと思いますが、だいたいこんな感じです。

  • 新しいことを始めるより昔から大切にしてきたことを掘り起こして心の滋養にする
  • まず自分ができる仕事に注力して、いきなりハードルの高い業務には挑まない
  • 切羽詰まって心が動揺し出す前に薬を飲んで気持ちを落ち着かせる
  • 仕事で詰まったことは遠慮なく誰かに聞く。聞かないことで周りに迷惑をかけていることを自覚する
  • 誰かに頼っていいが、お礼やレスポンスは早くする
  • 一人で完璧に仕上げようとせず、ムラがあっても、人の意見を仰ぎながら完成に近づけて行く

少しずつ実践していったところ、落ち着いてきて、現場でトラブルになることもなくなりました。
それは、フリーランスになってからも同じで、無理をしないことだけは忘れず心がけています。
シンプルなことですが、エンジニアは職人気質になりがちなので、自滅する人が本当に多いのです。

だから、これからエンジニアを目指す方は、クラウドソーシングで一人で案件をこなしていくより、
まずは企業に入ってグループワークをしていきながら、自分の立ち位置を見定めつつ、
各々の得意分野を持ち寄って協力し合って形にしていくスタイルを学んだほうが良いと思います。
クラウドソーシングでガンガン案件を回していくのはその後で良いかと。

プログラムって無機質なものに見えて、もろに人間性が出るもの

だから・・・

仕事でスキルを身につけるのは当然ですが、
自分磨きもしていかないと突然落伍することに
なってしまいます

だから僕はいまでも自分と闘い続けているのです(*´д`)o

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この記事を書いた人

IT業界に10年以上身を置いているエンジニアですが、いつまでたっても万年初心者。そんな僕が体得した、この業界を泳ぎわたる術をお伝えすることで、駆け出しエンジニアの方の後押しができたらと思います。
好きなこと:旅行(元バックパッカー)、楽器(ギター、ピアノ)、映画(ミュージカル系)、読書(ノンフィクション系)、プロレス観戦、東京タワー観察

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